日経平均が2日で1400円超下落 日中関係悪化と実質賃金マイナスが投資家心理を冷やす

日経平均が大幅続落、2日間で1400円超の下げ

東京株式市場で日経平均株価が続落し、前日比844円安の5万1117円で取引を終えた。7日からの2日間の下げ幅は約1400円に達し、高値警戒感が一気に強まった形だ。[1][3]

前日の米国株安を受けて朝方から売りが先行し、心理的な節目とされる5万1500円近辺まで一気に売り込まれた。その後も戻りは鈍く、終日軟調な展開となった。[1][2]

日中関係悪化が日本経済への懸念に

市場では、株価調整の背景として日中関係の悪化が大きな要因として意識されている。中国政府が軍民両用(デュアルユース)品目の対日輸出規制強化を打ち出し、さらに日本産の半導体用特殊ガスに対する反ダンピング調査を開始すると表明したことが警戒感を高めた。[3]

これにより、インバウンド関連だけでなく製造業分野にも影響が波及するとの見方が広がっている。市場では「中国による日本への経済的な圧力は長期化する可能性が高い」との見方が支配的で、中国関連株は当面手掛けにくいとの声が出ている。[1][3]

主力株にも売り広がる、景気敏感株中心に利益確定

相場全体では、これまで上昇を牽引してきた景気敏感株を中心に利益確定売りが優勢となった。信越化学工業や住友林業など中国関連の色彩が強い銘柄が売られたほか、エービーシー・マート、イオン、トヨタ自動車など消費・自動車関連の下げも目立った。[3]

三井住友フィナンシャルグループ、任天堂、ファナックといった主力株も軟調で、東証プライム市場全体では値下がり銘柄が値上がり銘柄を上回る展開となった。一方で、東証グロース250指数は小幅高を維持し、大型株から中小型成長株への物色シフトをうかがわせた。[3]

実質賃金11カ月連続マイナス、家計には重し

国内マクロ指標では、直近公表された11月の実質賃金が11カ月連続でマイナスとなったことも、市場の話題となっている。インフレ率に賃金の伸びが追いつかず、家計の購買力が目減りしている状況が続いている。[2]

株価は歴史的高値圏にある一方で、賃金や消費の足取りは力強さを欠いており、「株高と生活実感のギャップ」が改めて浮き彫りになった。アナリストの間では、「株高が一服すれば、こうしたネガティブな面が意識されやすくなる」との指摘も出ている。[2]

米国の雇用指標とFRBの利下げ観測

海外要因としては、米国で相次いで発表された雇用関連指標が緩やかな雇用市場の軟化を示したことが材料視された。ただ、その内容は最近の傾向と大きく変わらず、米連邦準備制度理事会(FRB)の追加利下げ観測を大きく修正するほどではないとの見方が多い。[1][2]

ハイテク株比率の高い米ナスダック総合指数は小幅ながら3日続伸しており、グローバルなリスクオフ一色という状況ではない。とはいえ、米株の一服感と日本固有の地政学・貿易リスクが重なり、東京市場では投資家心理が一段と慎重になっている。[1]

今後の焦点:日中摩擦の行方と日本経済への波及

市場関係者の注目は、今後の日中間の貿易摩擦のエスカレート度合いと、その日本企業への影響に集まっている。半導体や素材といった戦略分野で規制が強まれば、サプライチェーンへの影響が避けられず、企業収益や設備投資計画にも波及しかねない。[3]

一方で、国内では賃金と物価の動き、消費の持ち直しなど内需の足腰も引き続き重要なチェックポイントとなる。株高局面の中でリスクが意識されやすくなっているだけに、市場では「冷静な銘柄選別と情報の見極めがこれまで以上に問われる局面」との見方が出ている。[1][2]

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