政府の一時閉鎖で経済指標の発表遅れが続く
米国商務省経済分析局(BEA)は、いくつかの主要な経済レポートの発表遅延と内容変更を発表し、市場や企業、政策立案者の米国経済の動向把握に影響を与えています。
最近の政府一時閉鎖の影響で、データの流れや質に調整が続いているためです。
2025年10月と11月の個人所得・支出データは、当初11月下旬と12月中旬に別々に発表される予定でしたが、今後は1月22日午前10時(東部標準時)にまとめて発表されることになりました。
このレポートには、消費支出や所得、FRBが注目するインフレ指標の一つである個人消費支出(PCE)物価指数の最新データも含まれます。
また、労働統計局が政府閉鎖中に10月の消費者物価指数(CPI)の完全なデータを作成できなかったため、BEAは9月と11月のCPI平均値を用いて10月の物価変動を推定します。
この対応策は、市場にとって重要な背景情報となり、インフレの見通しに不確実性をもたらす可能性があります。
GDPの発表遅れで第4四半期の成長動向に注目
BEAはまた、2025年第4四半期および通年の米国GDP速報値の発表を2月20日午前8時30分に延期すると発表しました。これは、当初予定の1月29日から約3週間遅れです。
同日には、2025年12月の個人所得・支出データも公開され、成長や消費者の動きに関する重要指標が一つにまとまります。
さらに、BEAは、2月26日に予定されていた第4四半期および通年のGDP二次推計値や、2026年1月の個人所得・支出の発表も遅れるとしています。これらの発表は、十分なデータ収集が完了次第、改めて日程調整される予定です。
担当者は、今後も新たな情報に基づき発表スケジュールを更新していくと述べています。
これらの遅延により、投資家や政策担当者、家庭は2025年末の経済状況を把握するのにもう少し時間がかかることになります。特に、市場は成長の鈍化や安定、または再加速の兆しを確認したいと考えています。
ニューヨーク連銀調査、雇用市場の見通しが弱気に
データ遅延に加え、ニューヨーク連邦準備銀行の新しい調査結果は、家庭の雇用や経済的な不安が高まっていることを示しています。
同銀行のマイクロ経済データセンターが発表した2025年12月の消費者期待調査によると、1年後の雇用見通しは大きく悪化し、インフレ期待もわずかに上昇しています。
調査では、雇用獲得の見通しが過去最低水準に達し、6ヶ月以内に再び最低記録を更新しました。同時に、雇用喪失の見通しも悪化し、労働市場に対する不安感が広がっています。
ただし、全体的な支出や家庭の所得増加の期待は比較的安定しています。
インフレ期待の上昇と金融ストレスの高まり
価格に関しては、家庭は今後1年間のインフレ率を3.4%と予測し、前月比で0.2ポイント上昇しています。
3年・5年先のインフレ期待は変わらず3.0%で、短期的な価格上昇への懸念がやや強まる一方、長期的な見通しは比較的安定しています。
また、ニューヨーク連銀の調査では、1年・3年のインフレ期待の差が拡大し、消費者の価格見通しに対する意見の不一致が増えています。
この差は、貯蓄や借入、買い物の判断に影響を与える可能性があります。
金融ストレスの指標も悪化しています。延滞リスクの予想はパンデミック以降の最高水準に達し、多くの家庭が借金返済に不安を抱えています。
一方で、長期的な家計の見通しについては楽観的な意見も増えており、今の困難はやがて緩和されると考えているようです。
最新の動きが米国経済に与える影響
公式データの遅れと雇用見通しの弱さは、経済の今後の動向を読む上で難しい背景となっています。重要なGDPや所得のデータが遅れる中、市場や政策担当者は、調査や民間の情報に頼る必要があります。
また、ニューヨーク連銀の調査は、アメリカ人が雇用の確保や維持にますます不安を感じていることを示しており、インフレは短期的に2%の目標を超える見込みです。
遅延する延滞リスクも、貸し手や規制当局、すでに借入コストの上昇に直面している家庭にとって気がかりなポイントです。
今後数週間で新たな政府の統計が出てくると、価格圧力の緩和と労働市場の信頼性や家計の耐性の動向を総合的に見極めることになるでしょう。
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