米国経済、生産性が4.9%に急増 12月の雇用は5万人増 CPI発表を控え市場が注目

生産性の急増が経済議論を活性化

米国の非農業部門の生産性は、2024年第3四半期に年率で4.9%と大きく伸び、2四半期連続で高い伸びを記録。これは過去4四半期の平均1.9%を大きく上回る数字です。この予想外の効率向上に、エコノミストたちも戸惑い気味。モルガン・スタンレーは、「未解決の課題」としつつも、AIやリストラが要因とみているようです。この生産性の伸びは、金融政策にとって一定の余裕をもたらし、米連邦準備制度理事会(FRB)が金利をすぐに引き下げる必要性を和らげています。

12月の雇用統計はまちまちの結果

米国は12月に5万人の新規雇用を創出しましたが、市場予想の5万5千人には届かず、10月と11月の雇用数はそれぞれ7万6千人の下方修正が入りました。医療やホスピタリティ業界は堅調でしたが、小売や製造、建設業は減少傾向にあり、連邦政府の雇用も昨年1月以降で27万7千人減少しています。失業率は4.5%から4.4%に低下し、民間の非農業部門の雇用は伸び悩む中でも、少しだけ改善しています。

サービス業は拡大、製造業は縮小傾向

ISMのサービス業指数は12月に54.4%と、2024年10月以来の高水準を記録し、7ヶ月連続で50%超えの拡大を示しています。一方、製造業指数は47.9%にやや低下し、10ヶ月連続で50%未満の縮小局面が続いています。エネルギー市場では、ブレント原油先物価格が週内に4%上昇し、原油価格の上昇も続いています。

今週の注目は消費者物価指数(CPI)

今週発表予定の12月のCPIデータは、ヘッドラインで2.7%、コアインフレも同じく2.7%と予想されており、11月の数字は政府のシャットダウンによる影響でやや軟調でした。FRBの関係者の発言も注目されており、労働市場の動向や関税によるインフレリスクについて議論が交わされる見込みです。11月の小売売上高は前月比0.5%増と予測されており、10月の横ばいから回復しています。

景気回復を背景にFRBの金融政策も変化

モルガン・スタンレーは、堅調な経済成長と失業率4.4%を理由に、金利引き下げの予測を2026年6月と9月に延期しました。直近のFRBの会合では、金利を0.25ポイント引き下げて3.50%〜3.75%に設定しましたが、一部のメンバーはさらなる緩和や引き締めを求める声もあります。第3四半期のGDPは年率で4.3%と好調で、消費支出は3.5%増、輸出は8.8%増と伸びています。

  • 生産性向上の主な要因:AIの効率化やリストラによる業務効率化が考えられる
  • 労働市場のリスク:雇用の下振れリスクが高まる可能性も、ブラウンブラザーズ・ハリマンの見解
  • 消費者の底堅さ:雇用不安があっても消費は堅調に推移

今後の経済見通し

1月初旬の消費者信頼感はやや改善し、9月以来の高水準に達しました。特に低所得層の消費意欲が支えています。第3四半期の労働コストは予想外に低下し、インフレ抑制に役立っています。今週のFRB関係者の発言や市場の動きは、景気循環セクターへの影響も含めて注目されるでしょう。

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